東洋医学では医は仁術といいます
あわだたしく過ぎ行く日々に少しでもゆったりと健康に暮らせる為の工夫、古臭いで済ましたくない日本の古来からの知恵や文化
鍼灸師をしてきて日々思う事を書いてます
 
日本鍼灸史学会第24回学術大会
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    鍼灸史学会学術大会に参加してきました。

    今回で第24回を迎える東アジアの古典医学を研究する学会です。

     

    私も、第21回から参加させていただき、今回3回目の発表でした。

     

    会場は京都で毎回絶好の紅葉の季節。

     

    地下鉄の階段を上がると目に飛び込んでくる紅葉を見る余裕もなく会場に向かいます。

     

    タイトルは

    『傷寒論』『金匱玉函経』『金匱要略』における「火」の概念

     

    発表は10分足らずなんですが、準備にかなりの時間を費やします。(当たり前ですね…) 

     

    毎回感じることなんですが、医学の古典に情熱をかたむける鍼灸師(それ以外の方もいます)がこのような形での学会を行なっているということ自体が素晴らしいことだと思います。

     

    特別公演は東京大学名誉教授 東方学会理事長池田知久先生の『淮南子』の目的と構成 ー道徳と人事の葛藤ー」でした。

     

    池田先生の講演は昨年に引き続き2回目で、『淮南子』に対する捉え方がぐんと深まった気がします。懇親会でも色々とお話を聞かせていただき、大変有意義な時間を過ごすことができました。

     

    発表前は終わったらゆっくりしようと思うのですが、いざ終わると反省や課題がどんどん湧いてきて、新たな気づきに気持ちが高ぶります。

     

    打ち上げに向かう頃には辺りは真っ暗で、またもや紅葉を眺めることはできませんでした。

     

    患者さんに少しでも還元できれば幸いです。

     

    昨日のお酒は美味しかったです。

     

     

    【2016.11.21 Monday 18:32】 author : hiyoridou
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    世界陸上
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       世界陸上、アツいですね。連日熱戦が繰り広げられています。

      最近のテレビはあまり面白くないので、世界陸上をTVでやっているとラッキーという感じです。

      夕飯時にTVを見るのですが、妻は室伏選手が出てくるとTVに釘付けです。

      確かに男前で、りりしくて、結果もしっかり残されました。私も憧れてしまいます。私とは見た目から全然タイプが違いすぎますが…(一応年は同じなんです)

      いろんな選手がいる中で、金メダル候補と呼ばれる方が思うように結果を残せなかったり、意外な選手が好成績を残したりするのも大舞台の醍醐味です。

      世界で活躍する選手達ですので、練習一つとっても世界レベルのトレーナーがつき、緻密な練習スケジュールで何年もかけて世界陸上を迎えているはずです。

      それでも予想どおりの結果がでません。平常心を保つことの難しさを感じます。

      そうです。人間は日々同じではないのです。
      実力を出し切る、普段通りの結果を残すことはとても難しいことなんです。

      ですので、平常心を保つ為に選手によっては普段どおりの何かを競技前にする選手もいます。
      ユニフォームの着方を同じにする、バッターボックスに立つ際同じ動きをするなどです。
      脳波の研究などから、アプローチしているトレーナーもいます。

      しかしこれは、スポーツ選手に限ったことでは有りません。日常の様々な場面にも現れてきます。

      私たちの東洋医学で考える治療の中で最も大切にしている自然治癒力というのも、この平常心を保つ事と、とてもつながりを感じます。

      つまり、その時の自分の状態が周りの雰囲気に振り回されないということです。時間は一時も止まらないので周りも常に変化しています。その変化を自分の身体で感じ、その変化に流されず、その変化に合わせるように出来れば無理な力が抜け、平常心が生まれます。

      その周りの変化(季節の変化、状況の変化)からズレを生じたり、影響を受けたりして、身体の普段のバランスが乱れだした時、身体をその方のその時々の状態、その方の体質に合った状態に戻してあげることを、鍼灸では大切にしています。

      治療だけでなく、昔から平常心を鍛える方法はたくさん考えられてきました。

      私は普段の生活で、すぐ緊張したり、イラッとしてしまったり、頭が真っ白になったりしやすいほうです

      今回の世界陸上で室伏選手に感じた平常心を私も見習いたいです。





      【2011.09.01 Thursday 16:00】 author : hiyoridou
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      東洋医学は難しい
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        東洋医学では、陰陽論や五行論を使って人間の身体について考えていきます。

        ちょうど、現代医学が近代合理思想に基づいて育まれてきたのと同様に、鍼灸の理論は陰陽五行論によって育ってきました。

        陰陽や五行という考え方をしていくと、今の科学的な考えに慣れている私たちにとっては、何だか狐につままれたような、何か良くわかったような、わからないような感じに襲われます。

        それでも、何度も東洋医学の本を読んだり、色んな先生方の話を聞くうちにだんだん慣れてきます。そしてそちらの考え方に傾倒していきます。

        そしてこれは肝虚証だ、これは脾虚証だと自分が何でもわかった気になってきます。

        そうなってくると、今度は患者さんなどの東洋的な考え方のなじみのない方に説明するときに苦労します。

        自分では噛み砕いて、丁寧に話しているつもりでも、すればするほど

        『お医者さんはこの数値が悪いといっているから、私は気にしている』

        『とにかく私は体温を上げないといけない』

        『肝が悪いって、肝臓の数値は問題ないよ!!』

        など、こちらが伝えたいことがあまり伝わらないなぁと悲しい思いをします。

        しかしこれでは、患者さんとの関係性は良くなってきません。短期間で治療効果が見られたりその治療院がはやってたら患者さんも納得してくれるかもしれませんが、短期間での治療効果が見られなかったり、その治療院が閑散としていたら患者さんの信用は得られにくくなってきます。

        そして鍼灸師は

        『鍼灸は普及していない』

        『しっかり治療してもわかってもらえない。結局マッサージが喜ばれる』

        などと不平不満を言いがちになります。昔の私がまさにそうでした

        しかし鍼灸師が少し勉強してわかるような、東洋医学というものはそんなに簡単なものではありません。

        東洋医学の原典とされるようなものは二千年以上前の書物で、その原典にしてもその当時のさまざまな書物を百年単位で纏め上げたものです。

        二千年以上前に、それよりずいぶん昔からあるさまざまな書物をその当時の概念で纏め上げられています。

        先ほどの陰陽五行という概念も、長い時間いろんな人たちの影響をうけて発展した概念であり、古いそれこそ二〜三千年前などは時代時代でニュアンスの違いがあります。

        今残っている書物だけで、それらを完全に把握して説明できるかといえば、なくなってしまっている書物が多すぎて大変難しいことになります。

        概念でさえはっきり統一していない時代の記載を含む古典を治療のよりどころにしている鍼灸なので
        難しいのは当たり前だと思います。

        それらを知らずなんとなくわかった気になり進んでいくと、とんでもない事になるなあと思ってしまいます。






         
        【2011.02.22 Tuesday 11:22】 author : hiyoridou
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        クリスマスイブですね
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           今年も残すところ僅かになってきました。

          年賀状や大掃除をしていると、年の瀬を感じます。

          皆さんにとって今年はどんな年になりましたか?

          今年の漢字は『暑』でしたが、わたしの今年を漢字で表すとすれば『省』でした。

          少し新しい事を始めているのですが(もちろん鍼灸関係です)、思うように前に進みません。

          それまでは、自分は開業鍼灸師だから…自分は古典派だから…で進めていたことが少し考える機会が増えてきました。

          古典治療に対する後ろめたさ(あくまで社会的なものであり治療に関しては全く自信をもっています)、西洋医学とのギャップはずっと感じていますし、西洋医学で気がすむまで検査をうけ、薬を服用している方が
          それでも何とかしたいということで、当院に来られ、西洋医学は西洋医学で受診してもらい、当院は当院で東洋医学の古典に基づいた治療を提供させていただく。それで充分だと思っているのですが。

          やはり鍼灸としてもう少し、はっきりとした何か古典治療としての教科書的なものが必要なのでは?と思ってしまいます。

          開業している中で感じる事の少なかった、古典治療に対する世間の見方、古典治療をより一般的にするための西洋医学的な知識。人への伝え方。

          来年以降もう少し突っ込んで考えていければいいと思っています。







          【2010.12.24 Friday 19:33】 author : hiyoridou
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          第38回 日本伝統鍼灸学会学術大会in福岡
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            福岡で行われた、伝統鍼灸学会に行ってきました。
             
            最近鍼灸の学校に関わる事が出てきて、自分が通っていた頃と随分様変わりしている部分を色々と感じます。 一番感じるのは、雰囲気の違いでしょうか?女性や若い人が以前より多い気がします。

            鍼灸の学校は約10年程前から増加する様になりました。きっかけは学校の設立に関する裁判からなのですが、10年程前には30数校しかなかった鍼灸学校が今では100校近くに増え、それに伴い学校内や業界でイロイロな変化が出てきているようです。

            学校が増える前は、鍼灸学校の入試は競争倍率も高く入学するのにも結構大変で、鍼灸をしたいと云う学生が多かったのですが、学校の増加に伴い今では殆どの学校で定員割れが起こってきて、今までの様な鍼灸をしたいと云う学生に加え何となく医療系やし鍼灸でもしようと云う学生が増えて来ている様です。
             
            この様な学生の飽和状態の中、学校側も生き残りの為にイロイロな対策をされています。わかり易い授業、楽しい授業、卒後すぐに使える技術、国家試験に受かる授業etc

            長くなりましたが、この様な状況の中にある学校を見ていると、伝統鍼灸と云われるモノがどの様な形で残っていくべきで、どの様な形で伝えるべきなのかを知るきっかけがあるかな?と思い参加させて頂きました。
             
            そして、毎月の勉強会に参加させて頂いている、てっかん先生の発表も楽しみにして行きました。
             
            一口に伝統鍼灸と言ってもそれぞれの団体や個人にそれぞれの伝統鍼灸が存在し、伝統と云う過去を様々な形で残されています。

            形や流派は様々有るけれど、伝統鍼灸と云われるものが、社会においてどの様に貢献できるか、根底に流れる伝統鍼灸と云われるモノに対する各自のアイデンティティーの持ち方について、色々考えさせられました。

            伝承と言っても、僕の場合は師匠の鍼灸に憧れがあり、教えられた事や自分で本などからえた知識を日々臨床の中で追試していく内に少しづつ身についてきた様な気がします。
            一から基礎から手取り足取りではなく、それこそ鍼灸師とはこういうものだ的に教わって鍼灸にのめり込んできた気がします。一から、基礎から伝統を教えるとなると余程の骨格、誰もがもつ最低の基礎知識の統一はされるべきだと思いました。

            今の学校や業界を見ていると、知識を教わる以上に大切な治療家としての生き方(個人的な思いですが)は中々全員に万遍なく伝わるようなものではないと思います。

            伝統的な鍼灸をより伝えていく中で大きなキーワードのひとつに、治療家の魅力があるのではないでしょうか?治療家に魅力が有るからこそ、その治療かの技、知識に興味がわきます。
            そしてその方が何を守ってられるかが垣間見得ます。知識、技などもちろん大切な要素ですが、知識、技に関してはそれぞれの力量で掘り下げて行かなければならない部分が出てくると思いますし、その伝統を日々の臨床その他の面で活かされている治療家の姿が大切だと思います。

            日本の鍼灸の特長(繊細、簡素化、折衷、島国ならではの湿気への配慮、仏教など宗教との結びつき)やそれぞれの伝統を持つ意義、この業界で伝統鍼灸と云われる分野の生き残る道、鍼灸自体の存在意義を考えさせられる会でした。
             
            毎月の勉強会に参加させて頂いているてっかん先生の発表もありました。てっかん先生は教壇に立つと何時も堂々とされています。 詳しくは、てっかん先生のブログで報告されています。
             
            福岡の学会で少し疲れましたが、色んな思いを持って帰ることが出来ました。
            【2010.11.04 Thursday 13:05】 author : hiyoridou
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            秋の花粉症
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              秋が深まってきました。 秋の夜長を楽しんでられますか?

              私は花より団子ならぬ、お月さんより団子よりビールという感じですが
               
              今年は秋がないのでは?と思ってましたがやっぱり来てくれました。 しかし非常に暑かった夏の影響で、野菜の値段が高騰したり、台風が少ないことで海水温が下がらず、色んな所で影響が出てきているようです。
               
              ところで、最近咳をしている人や、いわゆる花粉症と云われる症状を呈している人を良く見かけませんか。
               
              咳や痰には咳止めや痰きり、花粉症には抗アレルギー薬などを使用されることが多いようですが、

              『出来れば薬は飲みたくない』

              といわれる方が多いのも事実です。

              何故この時期にそういった症状が出てくるかがわかると、それ以外の対処の方法が見えてきます。

              今年は特にはっきりしていましたが、秋分あたりからそれまでの非常に暑い気温から、急に涼しい秋らしい気候になってきました。
               
              その爲に、夏の間外から受けた暑さを汗としてせっせと出していたのが、急に涼しくなったことでその汗が出せなくなり、まだ出し切れていない熱の残りが体内にこもる様になります。

              ただでさえ最近は何処にでもクーラーがある時代なので、こんなに暑かった夏の期間でも汗をかく事が少なくなり、体内に熱を残しています。 その行き場のない熱が、肺にこもったり、胃腸にこもると、喉が痛くなったり、咳がでたり、食欲が増したりします。
               
              特にここ数日は、日中の気温がまた高くなってきて、さらに症状がひどくなっている方もいるようです。

              それに加え、朝晩は結構冷え込むようになり、足元は段々冷えてきて、足からの冷え上がりで、体内に残っている熱気はどんどん上に上に押しやられてきます。 その熱の上昇からは、のぼせが出たり、目が赤くなったりしますし、胃腸に残った水分が上がってくることで鼻水がでたりしてきます。花粉症のような症状です。

              花粉症の症状に関しては、春のようにこれからどんどん暖かくなっていくという季節のタイプの熱ではなく、あくまで残ってしまった熱ですので症状は軽いようですが。 このように、残ってしまった熱の処理がこれらの症状のキーワードになります。

              ですのでこの時期には、軽いジョギングや散歩で残った余分な熱は見えるか見えないくらいの軽い汗(水蒸気)として体外に出してやり、 乾布摩擦で皮膚を丈夫にすることにより、夏の間開いていた汗腺を徐々に閉じて、身体の熱をめぐらし、必要な熱はこれからの冬に備えて温存させていくようにするのが良いようです。
              【2010.10.19 Tuesday 13:11】 author : hiyoridou
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              第19回 日本刺絡学会
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                6月26日27日と森之宮医療学園で行われていた、
                日本刺絡学会に参加してきました。

                毎月の月例会に参加させていただいている、
                関西漢方苞徳之会から今回は福井先生が一般発表されると言うことで、刺絡学会には始めて参加させていただきました。

                関西漢方苞徳之会では毎年、
                伝統鍼灸学会、刺絡学会、鍼灸史学会
                で発表するのが恒例という事でした。

                刺絡療法といえば、
                鍼灸師が法律の範囲内で出来るの治療範囲を
                こえる?こえない?
                などの問題も少し有るようですが、
                確かに刺絡治療と言うのは効果がありますし、
                古典にもたくさん記載があります。

                今回の福井先生のご発表は刺絡にだけにとどまらず、
                運気、難経、傷寒論、温病論、
                さらには昨年のインフルエンザ、
                最近の宮崎での口蹄疫、小児の手足口病など
                多岐にわたる内容で、大変参考になりました。

                他の発表者は時間きっかりに終わられる中、
                時間を無視して!?(1時間は最低欲しいと仰ってましたが…)
                熱く語って下さいました。
                かなり時間オーバーされながらも、
                会場の皆さんはしっかり聞いてられたようです。

                学会自体の内容、福井先生の発表の詳細はてっかん先生のブログに書かれていますので、是非ご覧になってください。

                初めての刺絡学会でしたが、学生さんも多く、若々しい感じの会でした。

                関西漢方苞徳之会の方も数名見えていました。その中の方で写真を撮りました。



                みなさんお疲れ様でした。
                【2010.06.28 Monday 16:35】 author : hiyoridou
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                風邪をひきました
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                  おかげさまで、今年は仕事以外も含め何かと忙しいです。あまり身体は丈夫な方ではないので、いつもなら旅行GO!と決めている連休GWも一応身体を休めるということで、外泊はしませんでした。

                  それでも風邪をひいてしまいました。

                  二ヶ月ほど前も喉だけが異様に痛くて、『よし銀翹散デビューだ!』と思い数回飲んだら、あんなに痛かったのがスッと消えたので、あわてて温病の書籍をあさったりしてました。(我ながら単細胞ですね…)しかし殆どが絶版、今年なんか温病の年なのでは?なんて思ってました。

                  そして今回の風邪、寒気・発熱・腰痛などが出ました。

                  『あれっゾクッとするかも?』と思った日に葛根湯を飲んだら汗がどっと出て次の日起きたら楽になっていたので、ホッとしていたら夕方ぐらいから急にだるくなり出し、帰宅して熱をはかったら38,7度『やってしもた〜』と思い今度は麻黄湯を飲んで寝ました。

                  少し熱は下がったのですが、汗があまり出てません。
                  漢方薬はもちろん処方出来ませんし自分でしか実験できませんが、この際どういう違いか調べてみようといった気持ちもあり色々飲んで見ました。
                  メーカーが違うと葛根湯の方が麻黄湯より発汗する事があるのかな?なんて思ったり、じゃ麻黄湯1.5袋飲んでみようとかやってみたりして、おかげさまで漢方薬と鍼灸だけで治りました。(妻の看病と星)

                  『風邪で病院行くの?』なんて鍼灸の先輩にいわれても、やっぱり新薬!!なんてずっとやってましたが、自信が有るときはやっぱり漢方なんだなと改めて思いました。


                  【2010.05.25 Tuesday 20:14】 author : hiyoridou
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                  春は体内にも
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                    一日一日と暖かくなってきましたね。
                    年度替わりには、新生活の始まり、出会いや別れなど、お正月とはまた違った華やかさがあります。

                    東洋医学における春とはどういったものなのでしょうか?

                    東洋医学では暑さや寒さ、じめじめした湿気や、乾燥状態などの気候の状態に影響を受けると病気になると考える事と同じように、四季のめぐりが人間の体に非常に影響をもたらすと考えます。

                    例えば、鍼灸師にとって最も大切な古典の一つである『難経』には

                    『春脉弦者 肝東方木也 萬物始生 未有枝葉 故其脉之来 濡弱而長 故曰弦』

                    【春の脉弦とは 肝は東方の木なり 萬物が始めて生じ 未だ枝葉あらず 故にその脉之来る 濡弱にして長 故に曰く弦】 とあり

                    春の脉が弦というのは、肝、東方木(の象徴)であり、(春が来て)万物が生じ始めた(芽が出始めた)頃なので まだ枝や葉っぱは出来ていない だからその脉は濡(柔和)で弱(弱々しく)、そして(新芽が外へ外へと伸びるように)長じている だから其の脉を弦といいますよ  
                    と出ています。

                    ここでは春と肝を対応させ、【東方】、【木】(ここでは五行論における木火土金水の中の木)【新芽】『少し省略しています』、【弦脈(濡弱而長)】などで表しています。

                    【東方】は太陽の出てくる方角で、万物の目覚めの方角
                    【木】は五行の首位で、生育の徳があるとされています。
                    【肝】とは東洋医学の五臓で言うところの肝であり、
                    【新芽】これからどんどん伸びていこうとする様子や、殻や地面を突き破って出てくる様子などを表し、
                    【弦脈(濡弱而長)】その自然界の様子が人体内の脉には弦脈といわれる状態になっていますということです。
                      
                    ここで云う春の状態は、冬の間眠っていたものが、どんどん目覚めて新芽を出していく状態、勢いは有るがまだまだ出始めなので、枝葉もないと言う感じです。自然と人体は対応しますので、肝の働きもこれに倣い、脉に表れると、弱い脉と強い脉が混ざった(深いところがやや強い感じ)弦脈となります。

                    ですので、この時期に自然に適応出来ている方は、弦脈を呈しているということになります。三陰三陽の脉の旺気や天の六気からの影響などもありますので単純にはいえませんが…

                    季節や時間に適応できていない身体を調整していくことも、鍼灸治療の大事なポイントのひとつになります。




                    【2010.03.19 Friday 11:19】 author : hiyoridou
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                    日本鍼灸史学会
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                      日本鍼灸史学会 第17回学術大会
                      11月21、22日と京都アスニーで行われた、日本鍼灸史学会代17回学術大会に行って来ました。

                      日ごろ参加させてもらっている、関西漢法苞徳之会から福井先生、てっかん先生が発表されると言うことで初めての参加となりました。

                      古医籍の研究という、普段私自身にはなじみのない分野の勉強会でしたので少し圧倒されました。私たちは古典に基づき治療に望むので、それらの古典についての研究というのはすごく有意義な事だと思います。皆さんの大変な作業があって今があり、まだまだ研究が進んでいくんだろうなという活気のある会でした。

                      2日目の特別公演 『天体と人体 −月を中心にして−』の月の運行についての話は、鍼灸師の先生とは又違った角度からの講演内容で大変納得がいく、面白い公演でした。

                      福井先生、てっかん先生の発表内容、当日の様子などの詳しい内容は、てっかん先生のブログでも報告されていますのでご覧になってください。

                      みなさんお疲れ様でした。
                      【2009.11.23 Monday 13:10】 author : hiyoridou
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